札幌路面電車停留所

 

プログラム

駅施設

 

コンセプト

札幌路面電車ループ化事業は、都心の回遊性、札幌駅前通の魅力向上のため、環状に繋がっていなかった既存の路面電車ルートをループ状に繋げる計画である。駅前通ループ化区間の特徴は、サイドリザベーション方式と呼ばれる道路の端に軌道敷を確保した点である。その駅前通に新設される3箇所の停留所(狸小路内回り、狸小路外回り、西四丁目内回り)の設計を担当した。駅の建築高さは約3m、平面形状は27.5m×3m の同じ形状の2駅と25m×3mである。

雪と風よけの機能、スムーズな動線、鉄道運行設備の処理が大きな設計上の課題であった。サイドリザベーションによる軌道の特徴を生かし、歩道から円弧状に滑らかにつながりスムーズに停留場や車両に導かれる平面計画とした。27.5mの停留場の歩道側中央と軌道側両端の3箇所に壁を設け、軌道側20mに大きなガラスを配した開口を設けることで、風よけの機能を持たせつつ明るく開放的な空間を確保している。また、一般的に鉄道施設は様々な運行のための設備で煩雑になりがちである。鋼板サンドイッチパネル構造とすることで、鉄道設備を内蔵しながらも、外観上はシームレスな継ぎ目のない形態を獲得している。結果、シンプルかつ存在感のある彫塑性を持った形状のデザインとなった。

 

 

特徴

6mmの鋼板SS400で構成されるサンドイッチパネル構造である。壁・屋根ともに、パネル厚は250mm−300mmで、内部のスチフナは短手方向にのみ500mmピッチで配置される。サンドイッチパネルは、片側をプラグ溶接したのちグラインダーで平滑に仕上げられ箱状に密閉される。壁と屋根がシームレスに一体となって構造体として成立する。板厚6mmは、構造材としての板厚と板金加工で使用される板厚の中間に位置するため、鉄骨製作には高い溶接技術を要した。6mmの鋼板が構造材でもあり仕上げ材でもあることで、意匠と構造、鉄道設備が一体となったデザインとなった。サンドイッチパネルは等価剛性となるよう板要素置換され、建築基準法に準拠した構造計算を行っている。

 

 

 

設計期間 | 2012 - 2014

施工期間|2014 - 2015

クライアント|札幌市
総工費|4000万円/1駅

規模|長さ27.5m 幅3m 高さ3m

意匠・構造 | Ney & Partners

所在地 | 日本, 札幌 / Japan, Sapporo

写真クレジット | momoko japan

協働|オリエンタルコンサルタンツ

構造設計協力|オーク構造設計(新谷眞人)